分野:英文学(19世紀)、ヴィクトリア朝研究、女性教育史

『ガヴァネス・ノヴェルズ』全3巻+別冊解説
A Collection of Governess Novels in the Nineteenth Century Britain
監修:奈良女子大学大学院教授 横山茂雄
解説:立命館大学講師 杉村寛子

 


2006年秋刊行予定
全3巻+別冊解説 約1500頁
本体予定価格¥78,000
ISBN: 4-902454-28-9

●19世紀英国のガヴァネス小説6作品を復刻集成
●ヴィクトリア朝英国社会におけるガヴァネス観、女性観の理解に重要
●今日入手の困難な稀覯文献

監修者の言葉 
奈良女子大学大学院教授  横山茂雄

19世紀の英国小説にはガヴァネス(女家庭教師)がしばしば登場する。ガヴァネスそのものを主人公に据えたシャーロット・ブロンテの『ジェイン・エア』、アン・ブロンテの『アグネス・グレイ』は言うに及ばず、サッカレーの『虚栄の市』やコリンズの『アーマデイル』といった作品なども頭に浮かんでくるだろう。単に傍役として現れる場合は、枚挙に暇がないかもしれない。 忘れてならないのは、19世紀にはガヴァネス小説と称すべきサブ・ジャンルが存在していた事実である。このジャンルに属する作品群は今ではほとんど読まれることはないが、たとえば『ジェイン・エア』を発表当時のコンテクストに立ち戻って理解しようとするときには、不可欠の材料となろう。いっぽう、フィクションとはいえ、19世紀の社会におけるガヴァネス観を探る際にも重要な意味をもつ。 このたび、ユーリカ・プレスの協力を得て、入手不能なものを中心にガヴァネス小説の代表作を幾つか覆刻することになった。英文学研究者のみならず19世紀の英国社会、文化に関心をもたれる方々に、活用していただければ幸いである。

収録文献(予定)

Vol. 1: c.485pp
S.,H.
Anecdotes of Mary; or, the Good Governess
London, E. Newbery, 1795, 163pp

Mathews, Mrs.
C.Ellinor: or The Young Governess, A Moral Tale
York, Thomas Wilson and Son, 1809, 107pp

Hofland, Mrs.
Ellen, the Teacher: A Tale for Youth
2nd ed. London, J. Harris and Son, 1819, 207pp

Vol.2: c.510pp
Sherwood, Mrs. [Mary Martha]
The Governess: or, the Little Female Academy
Wellington, F. Houlston and Son, 1820, 252pp

Craik, Dinah Mulock
Bread upon the Waters; A Governess's Life
London: Printed for the Governesses Benevolent Institution, 1852 (Reprint,
Leipzig, 1865), 250pp

Vol.3: c.525pp
Sewell, Elizabeth
Amy Herbert
London, Longman, 1844 (two vols. bound in one), 519pp

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