分野:英文学(19世紀)、ヴィクトリア朝研究、女性教育史 | |||
『ガヴァネス・ノヴェルズ』全3巻+別冊解説 |
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●19世紀英国のガヴァネス小説6作品を復刻集成 監修者の言葉 19世紀の英国小説にはガヴァネス(女家庭教師)がしばしば登場する。ガヴァネスそのものを主人公に据えたシャーロット・ブロンテの『ジェイン・エア』、アン・ブロンテの『アグネス・グレイ』は言うに及ばず、サッカレーの『虚栄の市』やコリンズの『アーマデイル』といった作品なども頭に浮かんでくるだろう。単に傍役として現れる場合は、枚挙に暇がないかもしれない。 忘れてならないのは、19世紀にはガヴァネス小説と称すべきサブ・ジャンルが存在していた事実である。このジャンルに属する作品群は今ではほとんど読まれることはないが、たとえば『ジェイン・エア』を発表当時のコンテクストに立ち戻って理解しようとするときには、不可欠の材料となろう。いっぽう、フィクションとはいえ、19世紀の社会におけるガヴァネス観を探る際にも重要な意味をもつ。 このたび、ユーリカ・プレスの協力を得て、入手不能なものを中心にガヴァネス小説の代表作を幾つか覆刻することになった。英文学研究者のみならず19世紀の英国社会、文化に関心をもたれる方々に、活用していただければ幸いである。 収録文献(予定) Vol. 1: c.485pp Mathews, Mrs. Hofland, Mrs. Vol.2: c.510pp Craik, Dinah Mulock Vol.3: c.525pp |