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分野:フランス文学・大衆文学、ジャポニスム研究、比較文学・文化

『フランス小説に描かれた日本』 第2期 1900-1910(復刻集成版全6巻) 
Le Japon dans la littérature française- de la fin du XIXe siècle au début du XXe siècle - Série 2 : 1900-1910
監修・解説(フランス語):Brigitte Koyama-Richard(小山ブリジット・武蔵大学教授)

 

2010年11月刊行 
A5判 約2,325頁(図版一部カラー)
本体価格¥118,000
ISBN:978-4-86166-119-8

フランスで19世紀末〜20世紀初頭にかけ一般大衆や若い読者向けに盛んに発表された、日本を題材としたフランス小説類の復刻シリーズの第2回配本は、1900年から1910年の間に刊行された小説5作品を収録します。

ジャポニスムブームが去りつつあったこの時代のヨーロッパでは、日本のイメージも東洋の神秘から東洋の脅威へと変化していきましたが、中でもロシアと同盟関係にあったフランスでは、日露戦争の開戦と日本の勝利は社会に衝撃を与えました。このように、日本の美に対する憧憬を残しながら反日感が生まれたアンビバレントな国民感情を反映し、ここに集められた小説も、極めて対照的な性格の作品群になっています。

吉原の芸者を主人公に、ロマンティックな大衆小説を執筆したJane de la Vaudère、ルタン紙の記者として極東取材にあたったCharles Pettitが、中国人の視点を取り入れて日本人を描いた小説作品、若者向けの本を数多く執筆したPierre Maëlの、日露戦争を扱いながら白人の優位性や愛国心を鼓舞した冒険小説、陸軍大佐であると同時に戦争小説作家としても人気を博したCapitaine Danritが、イェロー・ぺリルから西洋を救う主人公達を活躍させた2巻からなる長編小説など、今日では忘れ去られている作品をカラー図版も含め完全復刻いたします。20世紀初めフランスでの変わりゆく日本イメージの研究など、比較文化・文学、フランス大衆社会史の研究素材として広く活用が可能です。

●収録内容

Volume 1: (c.330pp.)

Introduction par Brigitte Koyama-Richard, c.20pp.
La Vaudère, Jane de
La Guescha amoureuse. Roman japonais
Paries : Ernest Flammarion, 1904, 302pp.

Volume 2: (c.365pp.)

Maël, Pierre
Blanche contre Jaunes. Roman d'aventures sur la guerre russo-japonaise
Paris : Librairie générale, 1904, 358pp

Volume 3: (c.320pp.)

La Vaudère, Jane de
La Cité des sourires. Roman de mœurs japonaises
Paris : Librairie des publications modernes, 1907, 312pp.

Volume 4: (c.345pp.)

Pettit, Charles
Le Chinois de Mademoiselle Bambou. Roman sino-japonais
Paris : Calmann-Lévy, 1907, 339pp

Volume 5-6: (c.965pp.)

Capitaine Danrit [Emile-Augustin-Cyprien Driant]
L'invasion jaune
Paris : E. Flammarion, 1909, 858pp.

◆シリーズ既刊書◆

フランス小説に描かれた日本:第1期19世紀末編 4タイトル・合本2巻
Le Japon dans la litterature francaise- de la fin du XIXe siecle au debut du X
Xe siecle - Serie 1 : 1880-1899
監修・解説(フランス語):Brigitte Koyama-Richard(小山ブリジット・武蔵大学教
授)
A5判 * 約965頁 * 2010年2月刊行 * 本体価格\47,500* ISBN:978-4-86166-118-1

第1回配本には、19世紀末(1880年〜1899年)に刊行されたフィクション4作品を復刻成されています。アフリカやアジアなど異国舞台にした旅行小説を著したEugene Pares、政治家で政治小説を執筆する傍ら、ジュール・ヴェルヌとの共作でSF小説も数多く出版したAndré Laurie、子供向けの物語や恋愛小説など幅広く発表した女性作家Gabrielle d’Arvor、台湾を舞台にした冒険小説なども著しているJean Dargeneによる小説の集成です。数多く出版されていた日本旅行記を基に執筆された異国趣味の高い小説や空想小説で、19世紀末のフランスからの日本への複雑なまなざしが感じ取られる文献のコレクションです。

●収録文献

Volumes 1: (c.495pp.)
Introduction par Brigitte Koyama-Richard

Pares, Eugene,
Promenade a travers le Japon
Limoges : Eugene Ardant et cie, 1881, c.160pp.

Laurie, Andre [Paschal Grousset]
Autour d'un lycee japonais
Paris : Bibliotheque d'education et de recreation,
J. Hetzel, 1886, c.326pp. [llustrations par Felix Regamey]

Volume 2: (c. 470pp.)
Arvor, Gabrielle d'
La Rose du Japon
Paris : Bloud et Barral, 1884, c.100pp. 

Dargene, Jean
Arc-en-ciel, roman du neo-Japon
Paris : Leon Chailley, 1895, c.300pp.

●続刊予定●

フランス小説に描かれた日本:第3期(1911-1930) 全5巻(予定)
Le Japon dans la litterature francaise- de la fin du XIXe siecle au debut du X
Xe siecle - Serie 3 : 1911-1930
2012年末刊行予定 予定価格\98,000(本体)  ISBN:978-4-86166-120-4