明治2年に横浜で創刊後、明治から大正時代まで刊行が続けられた英字新聞The Japan Weekly Mailは、英国資本の新聞として、日英同盟を軸とした明治日本の西洋列強入りを支援し、西洋各国との不平等条約の解消などにも影響力を発揮しますが、日本の軍事化が進み、台湾に続き朝鮮が併合され、日本のアジアへの関心があきらかになるとともに、その立場も微妙に変化し、次第に強国日本の国粋主義への西洋の不安を感じさせる記事も目立ち始めます。この時期になると明治政府も、この外国資本の英字新聞から距離を置き、日本の資本により新たに設立された英字紙Japan Timesをより重視し、1917年にはThe Japan Weekly Mailは休刊に追い込まれ、1918年にはJapan Timesに吸収合併されることになります。
復刻版『ジャパン・ウィークリー・メイル』の第10回配本そして最終配本第11回(2015年秋刊行)は、この揺れ動く西洋と日本の狭間で、日本からのニュースの発信と同時に、変化する西洋の対日観や外交姿勢を中立的に日本へも伝えようと努めるメディアの生の情報が満載です。よりグローバルな視野で20世紀初めの日本と海外の協調と対立の歴史を探り、日本・東アジア近代史、日本と西洋の文化接触史を研究するために不可欠な一次資料です。
1910年の記事見出し語サンプル
Admiral Fournier on the Far Eastern Situation
Alleged Anti-Foreign Discrimination in Japan
America and Yellow Peril
America, England and Japan
Amusement in Tokyo
Annexation of Korea by Japan and its relation to the Christian Movement in that Country
Assassin of Prince Ito
Chinese Army
Chinese Immigrants to Manchuria
Count Hayashi on Korea
Crops in Manchuria
Crown Prince of Korea
Foreign and Japanese Business Debacles
Foreign Travellers by Rail in Japan
Germany in China
Hakuba-kai
International Movement against Alcohol
International Peace and War
Japanese Anarchists
Japanese Commercial Tourists
Japanese Emigration to Manchuria
Japanese Garden in England
Japanese Immigration to America
Japanese Railways in Manchuria
Japanese Visitors in England
Japan-Korea Gas and Electric Company
Kinchow-Aigun Railway
Koreans Study Japanese Language
Manchuria Bank
Middle Class Farmer in Japan
Missionary Work in Korea
Mongolia
Mukden Local Assembly
New Currency System in China
Pekin Outrage
Proposed Neutralization of Manchurian Railways
Rumoured Russo-Japanese Entente
School Children of Allied Countries
Trial of Seoul Assassins
Tsuruga-Vladivostock Service and the Siberian Route
United States in Far East
Welcome for Japanese Visitors to the Anglo-Japanese Exposition
Women and Society
Yangtze Valley Railway
■シリーズ刊行状況■
◆既刊・在庫◆
第1回配本: 1870〜1874 全10巻 + 別冊 (増刷出来)
●\331,429(+税)●2010年9月刊行●約4,850頁 ●ISBN: 978-4-86166-020-7
別冊:『ジャパン・ウィークリー・メイル』について」斎藤多喜夫(元横浜開港資料館調査研究員)+記事見出し索引
第2回配本: 1875〜1879 全13巻 + 別冊 (増刷出来)
●\331,429(+税)●2006年9月刊行●約7,060頁 ●ISBN: 978-4-86166-021-4
別冊:「初期『ジャパン・ウィークリー・メイル』と明治政府」浅岡邦雄(中京大学)+記事見出し索引
第3回配本: 1880〜1884 全12巻 + 別冊 (増刷出来)
●¥379,048 (+税)●2007年10月刊行●約6,990頁 ●ISBN: 978-4-86166-022-1
別冊:「英字新聞の船舶情報欄」伊藤久子(元横浜開港資料館調査研究員)+ 記事見出し索引
第4回配本: 1885〜1889 全10巻 + 別冊 (増刷出来)
●¥379,048 (+税)●2008年9月刊行●約6,300頁 ●ISBN: 978-4-86166-023-8
別冊:「日本文学ことはじめー『ジャパン・ウィークリー・メイル』に於いて」生野摂子(鶴見大学名誉教授)+記事見出し索引
第5回配本: 1890〜1894 全14巻 + 別冊 (増刷出来)
●¥379,048 (+税)●2009年9月刊行●約7,200頁 ●ISBN: 978-4-86166-024-5
別冊:「明治初期生糸取引における横浜外国商人の実相ー居留地貿易史料としての『ジャパン・ウィークリー・メイル』」井川克彦(日本女子大学教授)+記事見出し索引
第6回配本: 1895〜1899 全13巻 + 別冊
●¥379,048 (+税)●2010年9月刊行●約7,700頁 ●ISBN: 978-4-86166-025-2
別冊:「明治初期の『ジャパン・メール』と『横浜毎日新聞』」上田由美(横浜開港資料館調査研究員)+記事見出し索引
第7回配本: 1900〜1903 全12巻+別冊
●\331,429(+税)●2011年10月刊行●約5,700頁 ●ISBN: 978-4-86166-138-9 別冊:記事見出し索引
第8回配本: 1904〜1906 全12巻+別冊
●\331,429(+税)●2012年9月刊行●約4,700頁 ●ISBN: 978-4-86166-139-6 別冊:記事見出し索引
第9回配本: 1907〜1909 全12巻+別冊
●\331,429(+税)●2013年10月刊行●約4,950頁 ●ISBN: 978-4-86166-140-2 別冊:記事見出し索引
■2014年配本
第10回配本: 1910〜1912 全12巻+別冊
●\331,429(+税)●2014年10月刊行●約4,950頁 ●ISBN: 978-4-86166-141-9 別冊:記事見出し索引
■シリーズ続刊予定 (最終配本) 〜 ご予約承り中 〜
第11回配本: 1913 - Oct.1917 全14巻+別冊
●予定価格:\405,556 (+税) ●2015年10月刊行予定 ●約6,500頁 ●ISBN: 978-4-86166-142-6 別冊:記事見出し索引 |