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分野:英国教育史、ヴィクトリア朝社会史

英国19世紀パブリック・スクール公式資料集
『クラレンドン委員会報告書』復刻版 全4巻
The Clarendon Report: English Public Schools in the Nineteenth Century
Report of Her Majesty's Commissioners appointed to inquire into the revenues
and management of certain colleges and schools and the studies pursued and
instruction given therein with an appendix and evidence.
(Series: Key Sources for British Education in the 19th Century)
新序文: Christopher Stray, University of Wales, Swansea

2004年12月刊行
c1920pp
本体セット\128,000-
ISBN: 4-901481-65-7
底本:1864年刊

●パブリック・スクールを公式に定義し、
英国近代教育の基盤をつくった英国議会委員会の公式文書集

●公式報告とともにその裏づけ資料となった関係者のインタヴユーなど膨大な調査記録も含む

●教育史だけでなくヴィクトリア朝時代の社会史の史料とても貴重

教育が中産階級へと広がりパブリック・スクールへの進学ブームが生じたヴィクトリア中期には、同時に中等教育制度の不備に対する不満から、教育改革への人々の熱望が非常な高まりをみせていました。それまでヨーロッパ他国と異なり中等教育を民間のチャリティーに任せてきた英国政府は、ついにクラレンドン委員会を1861年に設置し改革に乗り出します。同委員会は、当時の9大パブリック・スクール(チャーターハウス、イートン,ハーロウ、マーチャント・テイラーズ、セント・ポールズ、シュルーズベリー、ウエストミンスター、ウィンチェスター、ラグビー)の教育カリキュラム、経営、収支などから学生の生活面にまで綿密な調査を行いました。この調査、答申にもとづき1868年に「パブリック・スクール法」が制定され、以降、現在でもクラレンドン・スクールと総称されるこれら9校にならったパブリック・スクールの教育システムが確立し、英国でのエリート教育の中心的役割を果たすようになってゆきます。

このように、今日に至るパブリック・スクールのありかたを決定付けたのがクラレンドン委員会であり、その報告書から英国の近代中等教育の歴史は始まったといっても過言ではないでしょう。その構成は公式報告である2巻と、関係者のインタヴューやアンケートなどの正確な記録である2巻からなります。特に後者(第3−4巻)には学校内でのいじめや先輩・後輩の関係、古典学中心の教育から数学・科学教育の導入、慈善団体の基金の濫用の実態など、社会の近代化にともなう様々な問題に言及しており、全体で何千件に上る膨大な記録(イートン校だけでも9,621件)が集めれれています。これらは19世紀英国の社会史に関する実に多くの史実を提供してくれます。教育史の文献としてだけでなく、どうぞ19世紀英国の研究に携わる多くの皆様で共用ください。

Vol. 1: Report, 534pp

Vol. 2: Appendix, 436pp

Vol. 3: Evidence, Part I, 338pp

Vol. 4: Evidence, Part II, 604pp

■関連書ご案内■

英国19世紀中等学校大百科

−英国基金立文法学校の大要−復刻版 全6巻

A Concise Description of the Endowed Grammar Schools in England and Wales
著者:Nicolas Carlisle
新序文:Christopher Stray, University of Wales, Swansea
(Series: Key Sources for British Education in the 19th Century)

2002年4月刊行 c1930pp 本体セット価:\119,800-  ISBN:4-901481-02-9
底本:1818年刊初版
 
●クラレンドン委員会の半世紀前に集められた英国中等教育に関する最も古い資料
●基金立学校(パブリック・スクール)475校の歴史やデータを各校毎に掲載

英国中等教育システムの特色は、公立校と併存するチャリティーによる「基金立学校」(Endowed Grammar School) にあるといえます。イートン、ハーロウ、ラグビー校などの「パブリック・スクール」に代表されるこれら基金立学校は、ウィンチェスター・カレッジの創立された14世紀から英国中等教育の根幹を形成してきましたが、18世紀後半の社会の近代化にともないそのあり方も変革を始め、現代にいたる教育システムとしての基盤が出来上がってゆきます。

本書の著者カーライル(Nicolas Carlisle, 1771-1847) は地誌学者として著名でしたが、この変革期の1816年にブルーム(Henry Brougham)により設置された下院のチャリティー教育委員会 (The Charity Commission) の委員に選出され、この問題の本格的な調査に入ります。

調査委員会の報告に先駆け1818年にカーライルにより発表された本書は、著者自身がイングランドおよびウェールズにある全ての基金立学校で実施したアンケートをもとに編集されたもので、合計475校の統計や歴史データがあつめられています。このデータは後の公的調査の基礎資料としても大きな影響を与えたものであり、英国基金学校に関する史・資料として類のないものです。各巻地域別アルファベット順の構成で、最終巻には索引が付されています。


パブリックスクール・ライフ
−19世紀英国学園小説復刻集−全5巻

Victorian Novels of Public School Life
編集・序文: Chris Stray, University of Wales, Swansea
2002年12月刊行  c2049pp  本体セット価¥98,000-
ISBN 4-901481-37-1

●パブリックスクールを舞台としたヴィクトリア朝小説選集
●児童文学、19世紀英文学、文化史、教育史の原資料として幅広く利用可能

■内容明細■

Vol. 1
Henry Cadwallader Adams
Schoolboy Honour . A Tale of Halminster College, Routledge, 1861, 363pp

Vol. 2
Frederic William Farrar
St. Winifreds, or the World of School, A & C Black, 1862, 536pp

Vol. 3
Talbot Baines Reed
The Fifth Form at St Dominics, Religious Tract Society, 1887, 467pp

Vol. 4
Arthur Herman Gilkes
The Things That Hath Been, Longmans Green, 1894, 329pp

Vol. 5
James Edward Cowell Welldon
Gerald Eversley's Friendship, a Study in Real Life, Smith Elder, 1896, 354pp