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復刻版
国際東洋学者会議会議録
全11巻
第一期1873年〜1881年
International Congress of Orientalists
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1998年10月刊行
全11巻
¥298,000 (本体セット価格)分売可
ISBN:4−931444−08−3
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ヨーロッパ東洋学の確立期において活動の母体となった国際東洋学者会議(International Congress
of Orientalists)は、世界各国から当時を代表する東洋学者が参集し、定期的に世界各国で開催されました。東洋哲学、宗教、人類学、言語、民族学、考古学などの各人文分野から研究が盛んに発表されたこの会議をとおして、今日の東洋学の基礎が築かれました。今回のシリーズでは1873年の第1回パリ大会から20世紀初頭の会議までの会議録を図版も含め年代順に完全復刻いたします。特に初期の会議録は古書でも入手が困難になっており、国内の図書館の所蔵も極めて少ない状況です。東洋学の系譜、東西の文化交流研究の上でも基本資料です。
主要著者: Leon de Rosny, Robert Douglas, Du Bousquet, Paul Ory,
De Zelinski, M.de Mantjau, Jules Opert, Joseph Edkins, Friedrich
Max Muller, Isaac Taylor, W.W. Grigorieff, Henri Cordier,
K. Kessler, 鮫島尚信,今村和郎,田中不二麿,入江文郎など。 |
第1期内容
第1-3巻: パリ大会 1873年 (1874-6年刊行、全1396頁)¥79,000
Congres international des orientalistes: Compte--rendu de
la premiere session, Paris 1873
Prsidence de Lon de Rosny
Paris: Maisonneuve et Cie., 1874-6
Vol.1 594pp.
Vol.2 536pp.
Vol.3 266pp. |
第4巻:
ロンドン大会 1874年 (1876年刊行、512頁)¥28,000
Transactions of the Second Session of the International
Congress of Orientalists, Held in London in September 1874(edited
by Robert K. Douglas)
Edited by Robert K. Douglas (London; Trbner & Co., 1876)
Vol.1 512pp. |
第5-6巻:
セント・ペテルスブルグ大会 1876年 (1879-80年刊行、1432頁)¥77,000
Travaux de la troisieme session du Congres international
des orientalistes, St.-Petersbourg 1876
Vol. 1 766pp. edited by W.W. Grigorieff (Imprimerie des
frres Pantljeff, 1879, St. Petersburg)
Vol. 2 666pp. edited by Victor de Rosen (Imprimerie de E.
J. Brill, 1879, Leyden) |
第7-8巻:
フィレツェ大会 1878年 (1880-81年刊行、850頁)¥47,000
Atti del IV congresso internazionale degli orientalisti
tenuto in Firenze nel settembre 1878
(Florence: Coi tipi dei Successori Le Monnier, 1880-81)
Vol. 1 460pp.
Vol. 2 390pp. |
第9-11巻:ベルリン大会
1881年 (1881-2年刊行、1258頁)¥72,000
Verhandlungen des fnften internationalen Orientalisten Congresses
gahalten zu Berlin im September 1881
(Berlin: A. Asher & Co.)
Vol. 1 Bericht ber die Verhandlungen: 156pp.
Vol. 2 Abhandlungen und Vortrge, der semitischen und afrikanischen
Sedtion: 672pp.
Vol. 3 Abhandlungen und Vortrge, der indogermanischen und
der ostasiatischen Section: 430pp. |
付録:日本語解説 京都大学人文科学研究所教授 高田時雄著 |
推薦文
日本学士院会員、国際東洋アジア研究連合前会長
山本達郎
東洋に関する人文系の各種の学問、言語・文学・思想・宗教・芸術・歴史その他の諸領域を含む東洋学が、急速に興隆するのは19世紀のヨーロッパに於いてであって、それが国際的な組織を作って、国際東洋学者会議の第一回の会合をパリで開いたのが1873年のことでした。従来は中国とかインドとかエジプトとか、それぞれいわば別々の世界の研究として発展してきた学問が、大きくまとめて考えられるようになり、研究の方法にも共通の近代的な考え方が段々に生かされるようになってきます。西洋人にとって、その言語や文化の歴史を古く溯っていくと、東洋から来ていることが明らかになったのは大きな出来ごとでした。
東洋学者会議の第一回がパリで開かれたのは、フランスが研究の先進国であったためですが、初めから日本に重点を置いたのは組織者が日本学者のレオン・ド・ロニーであったからで、日本の側でも力を入れています。明治になったばかりで日本人でこれに直接参加した人は僅かでしたが、日本在住のままで会員として名前が記録されている人の中には明治天皇・福沢諭吉以下の名前が見えています。この国際会議はその後名前が変わって現在ではアジア・北アフリカ研究会議(略稱はイカナス、ICANAS)と呼ばれていますが、その120余年にわたる変遷を辿ってみることはまことに意義深く、このたび入手の極めて困難な初期のベルリン大会(1981年)までの会議録が復刻される意味は甚だ重要です。
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